田舎の両親が悪質サイトに電話しそうになった話【注意喚起】

先月の中旬の話です。仕事中に田舎の母から一本の電話がありました。ふだんは僕に用事があるときは、LINEに伝言を残したり休憩時間にあわせて電話してきたりしていたで、この連絡は緊急事態だと察しました。

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ウイルスに感染してブラウザーが閉じられない…

第一声は「ウイルスに感染した!」でした。

最悪のケースを想定して、とりあえずLANケーブルを抜いてもらいました。って、あっさり書いてますが、LANケーブルを抜くまでに、キーボードのUSBケーブルを抜いたり、ディスプレイのケーブルを抜いたりする間違いを連発して一苦労でした…

LANケーブルを抜いて、個人情報の漏えいの心配はなくなったので、Windowsの画面に表示されている状況を聞いてみると、「ブラウザーが閉じられない…」「何度も×ボタンを押しているけど駄目…」と元気のない声で、かなり精神的に疲弊してる様子でした。

僕も勤務中だったので昼休みまで、そのままの状態で放置してもらうことにしました。母は、危機的状況を前にテンパった状態だったので、結果的に気持ちを落ち着ける時間となって良かったです。

スマホを使って実家PCを遠隔操作で状況確認

昼休みに入って母に電話すると、幾分か落ち着いた状態でしたが、これ以上、母に調査をお願いするのは困難と判断して、最終手段のスマホから実家PCを遠隔操作で、自分の目で状況確認することにしました。

今回のようなトラブル対処ために、TeamViewerというアプリを実家PCに導入してありました。このアプリが導入されているPCは、遠隔操作が可能です。PCだけでなくスマホからも可能です。

TeamViewer: Remote Control

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電話(03-4530-2064)をかけるように誘導

リモート操作で画面を確認したところ、下の画面のようにマイクロソフトを偽った画面が表示されていました。

「マクロソフト」をアルファベットで「Microsoft」と書いてないあたり、僕の母のような年配を狙っている感がひしひしと伝わってきます。

WebTrap02

また画面に表示されているメッセージもあざといです。

注意:あなたのコンピューターでウィルスが見つかりました!

03-4540-2064に電話し、危険なウィルスを削除し大事な情報を保護しましょう。サポート関係者に繋がるまで、コンピューターやインターネットを使用しないでください。

03-4540-2064に今すぐお電話ください。

「ウイルス」の言葉は強いです。母なんて、このひと言でテンパったといっても良いです。慌てさせて冷静な判断を奪う、そして電話すれば解決するという誘導…、悪質すぎます。うちの母はいちころでした。危うく電話しそうなりました。

「このページから移動」をクリックすると一瞬画面が落ちるのですが、すぐに表示されてしまい、ブラウザーの×ボタンを押させないように動作するようになっています。正攻法では永遠に抜けられない仕組みです。

この状況に、もっとパニックに陥った母…。これ作ったやつ、やり過ぎです。

この状況を抜け出す方法は、タスクマネージャー(タスクバーを右クリックで選択可)を起動して、ブラウザー(Internet Explorer)を強制終了させるだけです。

念のためウイルススキャン

この時点で、単なる電話誘導してお金を振り込ませる悪質サイトだと確信したのですが、今後、PCに触る度に「本当にウイルス感染してないよね?」と、不安を感じながら使いたくないので念のためにウイルススキャンしておきました。

WebTrap04

この画面を母に見せると、ホッとしたようでした。息子の声より心に届いたようです。なんだか切ない…。

余談ですが、Macを使い始めて5年になります。会社のPCはWindowsなのですが、アンチウイルスはESETなので、ウイルスバスターは5年ぶりで懐かしさを感じました。

じっくり使ってないので、あれなんですがESETのほうが動作が軽快だと思います。実家のPCは次の契約更新でESETに変更します。1台3年版が3500円しないので、年間1000円ちょいでお手頃価格だからです。ウィルス検出率が高いのでお勧めです。

ESET パーソナル セキュリティ 1台3年版(最新版)

悪質サイトにジャンプする元はツムツムの編み物動画

無事にトラブルが解決したところで、母に「どんなサイトを見てたの?」と聞いたところ、ツムツムのぬいぐるみの編み方を調べていたら、悪質サイトにジャンプしたことが分かりました。問題のサイトは下の画面です。

WebTrap01

背景が暗めで明らかに怪しい雰囲気がします。どうしてこのサイトにたどり着いたかというと、書店でツムツムの編み方の本を買ってきて読んでいたら、編み方を動画で紹介するURLが紹介されていたから「検索」したそうです。

ポイントは「検索」です。

アドレス欄に入力したのではなく、Yahoo!の検索欄にURLを入力して検索したようです。そうすると検索結果の上位に「悪質サイトに誘導するために作られたツムツム動画サイト」につながったそうです。

本で紹介されているURLを間違えて「Yahoo!の検索欄にURLを入力して検索」する利用者を最初から狙っていたのだと思いました。これには、本当にスゴいこと考えるやつらだなと、不謹慎にも感心してしまいました。

頼れる両親から頼ってもらえる自分に!

ここ数年間、オレオレ詐欺のニュースを聞かない年はありません。昔は頼れる存在だった両親ですが、いつまでも時代の波に乗るのは難しいです。これからは、僕が頼ってもらえる存在にならなければいけないと実感しました。

両親も年を重ねることに、そばにいてあげたいと思うことが多くなってきました。現実問題、今の仕事を捨てて実家に帰ることはできません。せめて、この気持ちだけは大切に持ち続けたいと思います。

これからも何か問題が発生したときは真っ先に僕に連絡するようにお願いしました。ふだん一緒にいられない分、緊急時だけは絶対に力になれる存在でいたいです。

おしまい。

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